最高裁判所第二小法廷 昭和30(オ)925 判決
主 文
原判決中上告人敗訴の部分を破棄し、本件を名古屋高等裁判所に差し戻
す。
理 由
上告代理人本庄修の上告理由について
上告人の本訴請求原因は、(1)正当事由に基く解約申入を理由とするもの、(
2)賃料延滞による契約解除を理由とするもの、(3)無断転貸による契約解除を
理由とするものの三つの主張であつて、上告人は以上の順序で第二第三の予備的主
張をなしたことは原判決事実摘示により明かである。従つて原審が第一次の主張に
基き階下の明渡請求部分のみを認容し、二階の明渡を求むる部分は理由がないと判
断してこの部分の請求を排斥するためには、更にその理由のない部分について予備
的主張の当否を審判すべきは当然のことである。然るに原審が第一次の主張に基き
二階の明渡請求部分を排斥すべきものと判断しただけで、予備的主張については判
断する要を見ないと判示したのは、審理不尽、判断遺脱の違法あるものにして論旨
は理由があり、原判決中上告人敗訴の部分は破棄を免れない。
よつて、民訴四〇七条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
裁判官 河 村 大 助
裁判官 奥 野 健 一
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